「不易」とは、いつまでも変わらないことであり、「流行」とは、時代時代に応じて変化する、社会に流れ行く現象のことを言う。
ブランディングにおいては理念が「不易」にあたり、確固たるビジョンがなければ、基礎が確立せず、主体性を見失い、方向性も定まらずフラフラすることになる。
回転する独楽(こま)に例えるならば、理念は独楽の軸である。回転軸が真っ直ぐに立っていると、長い時間回り続け、なかなか倒れないが、この回転軸が傾いていると、すぐ倒れてしまう。
理念が無いから、目先の売上や利益などの数字に振り回され、しまいには目が回って倒れてしまうことになる。
「流行」については、時代は刻々変化するために変化するものをキチンと理解しないと新しい発展もないが、目先の価値観、目先の利益、目先の対応にとらわれていると今は良くても、そのうちに陳腐化することになる。もちろんブランディングにつながることはない。
不易と流行はワンセットで理解しなければならない。
流行を知ることにより、そこから新たなものごとの見方が生まれ、常に流行を知ることにより、知識は絶えず蓄積され、更新され、そこから普遍的な真理(不易)を導くことができる。この不易を基礎(理念)とし、そして時代の流行を知り、対策を練り、実行して行くのがブランディングの方法である。