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The store should be fun.
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人間の衝動は、強みを伸ばし他を抜き去るよりも、弱みを補強し凹みを無くそうとする。人にはそういう性質がある。
しかし、真の差別化は、均整の取れた状態から生じるものではない。むしろ、偏りから生まれる。卓越性についても同じことが言える。

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型にはまった思考をする人ほど均整のとれた状態に安心感を求めようとするが、互いの違いを際立たせるのではなく解消しようとする発想では人の心を動かすことは出来ない。

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エティエンヌ・ド・ラ・ボエシは『自発的隷従論』において、一般に多数者が少数者の考えに対して従う心理を人間の自由の問題と関連して著している。現代の調査においても、いわゆる常識と言われるものにとらわれずに発想できる人は5%程度と言われている。
特に情報化社会の進展により与えられた情報によってのみ従う人は増加傾向にある。

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人は誰でも、幼い時、言語を習得するのに「言葉を学べ」と言われなくても、自然に言語を身につけていく。親や周囲の人の会話を聞くだけで、自発的に単語の意味や使い方を分類していく。
動物の群れはそれぞれの個体は勝手に動いているのに、全体として見れば、まとまった行動のように見える。自発的に指示されずに動いているのに組織化されているように見える。
ともに教えられなくてもひとつの方向にまとめる能力が備わっているということだ。

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ビジネスにおいても、競い合う者同士が全体として1つの方向に向かう傾向が見られる。差別化ではなくて同質化に向かいがちである。
心理学者アーヴィング・ジャニスは、集団で合議を行う際に間違った合意に達する現象を「集団思考」と表現した。たとえば大変仲の良い人たちで構成される集団があり、彼らは精神的に大人であり、譲り合いの精神も持ちあわせている。その集団が「ある重大な意思決定」をしなければならなくなったと仮定する。彼らは団結力も強く、集団のとるべき決定を真剣に話し合うが、ところが、みんなで話し合った結果が必ずしも合理的で最善な策とはならないことが多い。この「みんなで話し合ったら間違ってしまう」現象のことを集団思考と言う。

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優等生的に考えれば考えるほど常識から逸脱しないで均整を大切にする。しかし、それでは人がインスピレーションを得るような物事の面白さには至らない。

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ビジネスにおいては、ブランド化はコモディティ化に抗う術だと考えられている。理論的には、競争が激しくなればなるほど、差別化への取り組みが強化されるはずだが、現実にはその逆で、考えれば考えるほど、その違いは消費者の目から見て小さくなっていく。

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合理的に伝えようとする表現方法は、人が自発的に理解しようとするのを期待しないために面白いとは感じさせず、印象にも残らない。店に置き換えるとコンビニのような店づくりと専門店の差である。

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経営学者ヤンミ・ムンは言う。「わかりやすい定義がなければ、私たちは混乱する。居心地のよい場所から1歩踏み出すときには、誰しも不安を感じるものだ。しかし、長い目で見れば悪いことではない。とりわけ目的が従順な模倣者の一群を生み出すことではなく、多様な自発的思考を促すことにあるのであれば。」


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by stylejapan | 2014-11-22 04:25 | 生活創造プロジェクト
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