今の時代をどう捉えるのか…
経済成長主義の終焉、物質的に豊かになっても満たされない心、どのように生きるかは強制されてはおらず、豊かさゆえの空虚感が漂っている。
伝統的価値観から解き放たれた「自由」を獲得したことによって、誰もが生きる目的を自分で考えるしかなくなった。
同時に切磋琢磨の機会が少なくなったと思う。
経済市場主義は、人と人、人と地域、人と仕事…あらゆるつながりを分断させ、社会のために貢献する価値観までも後退させてきた。
他方では、伝統的な価値観から解き放たれた「自由」は、それぞれの生きる目的を失なわせ自分がどういう存在であるかといった不安な状態につなげてきた。
自由が閉塞感につながり、もどかしさが悩みにつながっている状況かも知れない。
その中で、「世のため、人のため」に生きるという価値観が再浮上しつつあるのではないだろうか。
近年、社会貢献やつながりの大切さを論じる機会が増え「公共性」にスポットが当たっているのは、倫理的価値観、道徳的価値観の再構築に向けて力を合わせようとする人間の賢さの表れかもしれない。