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村の活性化 その2
村の過疎化(人口流出)・高齢化・少子化は、全て1960年代に同時進行的に発現した。出生数の低下と若壮年層の都市流失は、高齢者の占める比率の急激な上昇につながった。
実数としての高齢者数は、都市部の方が圧倒的に多いし、課題も多い。生活に関しても、個人の受けとめ方は様々であるので一概には言えないが、都会の方が豊かに生活しているとは断言できないはずだ。

社会の根幹である家族世帯は、多世代同居から、都市化・産業化に伴い核家族化が拡がり、さらに、その核家族も解体させられた『極小世帯』へと進行している。すなわち、社会の基幹部分の解体が極度に進んでいる。
このことは少子化、核家族化以上に社会構造に大きな変化をもたらしている。

着実に進む人口減少、高齢化状況の中で農山村の内発的対応の限界性から、グリーンツーリズム等の都市住民の懐をあてにした観光誘致等に熱心であるが、そのことが村の将来を託す担い手の育成につながるわけがない。そろそろ、そのことを冷静に見直すべき時期に来ているのではないだろうか。

村には他所からの流入は受け入れがたい風土がある。
都会よりも豊かな生活が送れる可能性、極小世帯では難しい集落の存続、農林業だけでは活性化は実現できない現実、それらのことも考慮して何をするかが課題だろう。それらを踏まえた対策により息子夫婦がU ターンしてくることが最も集落の維持と機能の変化に結びつくと思う。

村から出た人間が戻って来たくなる環境づくり、さらに他所者を受け入れられるようになる風土の改善、それらのことを踏まえた住民の意識の変更、そして村から出た人々のユーターンの動向に村の将来がかかっていると思う。
by stylejapan | 2012-11-29 10:29 | 村と林業
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