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カテゴリ:Selfcareについて( 33 )
心理バイアス~内向きな思考がなぜ起きるか
認知バイアスは、自らがおかれた状況、忠誠心、大津波のような局所的な危険、大切にしている物事への懸念など、様々な要因で発生し、判断を大きく歪めることをいう。

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「~という思い込み」があって、この思い込みが邪魔をして事実が見えていないという状態が起こる。
こういう状態を認知バイアスがかかった状態と言う。
「他者からの提案を検討し、受け入れるか、却下するか、次の段階へ送るかを決める」という意思決定に直面するときには、バイアスの影響を最小限に抑え込むことが正しい判断のための課題になる。

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【代表的な7つの認知バイアス】

① 「自分の考えている、自分の感じていることを他の人も同じように考え、感じていると信じていること」
→例えば、同じ事実を観察していても、相手は自分と違う枠組みで違う推論をしているかもしれないと前提をおく。そうしないと上手く行かないことがある。

② 「大きな全体の一部にしか注意が向いていないこと」
→例えば、目立っている現象、症状にはすぐ目が行くが、その原因、どうやって収束させたいのかには目が行かない。コンテンツには目が行くが、プロセスには目が行かないなど。

③ 「1か0 、ある、ないのように物事を二分法だけで考えること」
→例えば、原発反対、原発賛成、善悪のような単純な二項対立で物事を見る傾向がある。結果、対立が解消できないままズルズルと事態が進行していく。本当は二項対立を超えた第三の選択肢を手に入れるチャンスにもかかわらず・・・

④ 「ある信念、思考パターン、感じ方、行動を身に付けた後、それを身につける以前の状態を思い出す、あるいはもとの状態に戻るのが難しいこと」
→ 例えば、一度喧嘩別れをしてしまうと、仲の良かった頃を思い出すのは難しくなる。

⑤ 「少ない事例から過度の汎化を行うこと」
→ 例えば、たった一度、たまたま起こったことを、将来それが確率以上に起こると考えてしまう。ビギナーズラックでギャンブルにのめり込んでしまう。

⑥ 「比較的短い時間内に起こった2以上の本来因果関係のない出来事に対して因果関係が存在すると思うこと」
→ 例えば、下駄の鼻緒が切れたので今日は良くないことが起こると考える。

⑦ 「無生物を生物のように扱うこと」
→ 例えば、過度に無生物を生き物として擬人化して考えてしまう。






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by stylejapan | 2015-03-11 09:35 | Selfcareについて
Choosing Wisely(賢い選択)キャンペーン
《患者と医師の間において本当に必要なことは何かという会話が成されることを促進させる》


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Choosing Wisely(賢い選択)キャンペーンは、アメリカ内科医学委員会により2011年から展開された運動である。患者と医師に対して過剰医療についての情報を提供することで、医師と患者との関係を密にし、患者中心医療の推進を目的としている。

このキャンペーンにおいて、それぞれの分野学会に対し、各分野において過剰医療を行わないための推奨事項を5項目挙げるよう依頼した。各学会よりもたらされた勧告「医師と患者が問い直すべき5つの項目」が公開されている。
これらは、患者と医師の間において本当に必要なことは何かという会話が成されることを促進させるためのものである。

過剰医療をまねく理由には、医師側の便益、患者側の希望、不適切な経済的要因、医療制度、ビジネス的の圧力、マスメディア、意識の欠如、防衛医療(保身医療)などが挙げられる。

Choosing Wiselyの意義は、米国の医療界自身が動き始めたところにある。患者にとっては、自らの診断、治療、予防の選択肢を考えるうえで役に立つ。国にとっても、保険者にとっても削減すべき医療を考えるための判断材料になる。企業にとっても、ヘルスケア事業を考案するうえで参考となるところが多々あるだろう。

医療界に関して言えば、自分で自分の首を絞めているようにも映る。治療法を選ぶという医師の裁量を狭めることにもつながりかねないからだ。それでも米国の学会が無駄撲滅に動き始めたのは、巡り巡って自分たちのためになると考えているからである。無駄なところにカネがつぎ込まれると自分たちが望むような必要な医療にカネが回らなくなる。医療界だって無駄な医療にカネがつぎ込まれていいわけはないのだから。


【一般医】

⬜️アメリカ家庭医学会
危険サインのない腰痛に対し、発症から6週間未満はX線撮影を行う必要はない。
副鼻腔炎に対し、症状が6日以降も続く場合や初診時より症状が悪化している場合を除き、機械的に抗生物質を処方すべきではない。
自覚症状のない低リスク患者に対し、毎年のように心電図検査やその他心臓検査を行う必要はない。
⬜️一般内科学会
インスリン投与を行っていない2型糖尿病患者は、指グルコース試験を毎日家で実施する必要はない。
自覚症状のない成人に対し、定期的な健康診断は不要である。
低リスクの外科手術であれば、術前のルーチン検査は不要である。
平均余命10年以下の成人に対しては、がん検診は不要である。
患者や医療従事者の利便性のために、CVカテーテルを設けたり、また挿入したままにしてはならない。
⬜️アメリカ小児科学会
ウイルス性呼吸器疾患(副鼻腔炎、咽頭炎、気管支炎)と思われる場合は、抗生物質を投与すべきではない。
4歳以下の子供の呼吸器疾患に対し、風邪薬や鎮咳剤を投与したり推奨してはならない。
頭部の軽い外傷に対し、CT撮影は不要である。
子供の単純な熱性けいれんに対し、CTやMRIなどの神経画像撮影は不要である。
日常的な腹痛の訴えに対し、CT撮影は不要である。
⬜️アメリカ老年医学会
進行性の認知症には経管栄養法を推奨しない。代わりに経口摂取援助を提案する。
認知症による行動と心理の徴候について、抗精神病薬を第一選択肢とすべきではない。
65歳以上に対し、HbA1c7.5%未満達成のために薬物療法を行なうべきではない。ほとんどの場合は中程度の管理でよい。
高齢者の不眠症・興奮・譫妄に対して、ベンゾジアゼピンや他の催眠鎮静薬を第一選択肢とすべきではない。
無症候であれば、高齢者の細菌尿症に抗菌薬を用いるべきではない。


【専門医】

⬜️アメリカ外科学会
軽微・単箇所の外傷に対して全身CT撮影は不要である。
平均余命10年未満であり、家族や本人に大腸腫瘍の病歴が無い患者については、自覚症状が無いのであれば大腸癌検査は不要である。
病歴や健康診断結果において特筆点の無い外来患者に対し、入院時や手術前の胸部X線撮影は不要である。
⬜️アメリカ麻酔科学会
癌に由来しない慢性痛に対しは、オピオイド系鎮痛剤を第一選択肢としてはならない。患者と話し合いリスク説明を行うまでは、オピオイド系鎮痛剤による長期薬物療法を行ってはならない。
⬜️アメリカ神経学会
頭痛に対し、脳波測定は不要である。
単純な失神に対し、他の神経学的症状がないのなら頸動脈造影は不要である。
片頭痛に対してのオピオイドおよびButalbital処方は、最終手段である場合を除いてすべきでない。
⬜️アメリカ耳鼻咽喉科学会
突発性難聴に対し、頭部CTオーダーは不要である。
中耳腔換気用チューブ留置後の耳漏に対し、合併症が無いのであれば経口抗生物質を処方すべきではない。
急性外耳炎に対し、合併症が無いのであれば経口抗生物質を処方すべきではない。
急性副鼻腔炎に対し、合併症が無いのであれば画像撮影オーダーは不要である。
主訴が嗄声である患者に対し、前喉頭検査をせずにCTやMRIをオーダーすべきではない。
⬜️アメリカ精神医学会
適切な初期評価および経過観察が行われていない患者に対し、抗精神病薬を処方してはならない。
二種類以上の抗精神病薬を継続的に投与してはならない。
認知症による行動・心理症状の治療に際し、抗精神病薬を第一選択肢とすべきではない。
成人の不眠症に対し、抗精神病薬を継続的にファーストライン治療としてはならない。
精神障害でないのならば、児童と青年に対して抗精神病薬を継続的にファーストライン治療としてはならない。
⬜️アメリカ頭痛学会
片頭痛基準を満たす容態安定した患者に対し、神経画像研究は不要である。
頭痛に対し、MRI撮影が可能な状況であれば、緊急時を除いてCT撮影は不要である
臨床試験でないのであれば、片頭痛トリガーポイントへの外科的非活性化処置は推奨しない。
再発性の頭痛に対して、オピオイドおよびButalbital処方は、最終手段である場合を除いてすべきでない。
頭痛に対し、OTC鎮痛薬を長期・頻繁に用いることは推奨できない(薬物乱用頭痛)。
⬜️アメリカ腎臓学会
徴候や症状のない平均余命の少ない患者に対し、ルーチン的がん検査は不要である。
高血圧・心臓病・慢性腎臓病(CKD, 糖尿病を含む)の患者に対し、NSAIDsの処方は避けるべきである。

*詳細は「:en:Choosing Wisely」を参照






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by stylejapan | 2014-06-30 11:35 | Selfcareについて
医薬品のネット販売について
医薬品の場合は、理論的に副作用が全くない医薬品はありえず、適正に使用することが不可欠であるが、適正に使用したとしても副作用や好ましくない作用がゼロではない。
医薬品のネット販売の是非を議論するには、社会的に医薬品に関する知識が充分に行き渡っていないために机上の空論になりがちである。

そこで、医薬品と離れた観点から述べてみたい。
かつて、街の中心部には時計店があったが、電器店が大型化していく過程において時計を目玉商品として扱うようになり、徐々に衰退していった。
メンテナンスを要する時計、販売に知識を要するメガネ、そして医薬品・・・モノがもたらす価値よりも、価格に意識が行き過ぎると、作り手および店側の意欲は損われ、価格が差別化の要因になったことで専門店の減少にもつながった。
大手の医薬品メーカーでさえ、開発商品の売り先の中心がディスカウントを前面に出したドラッグチェーンになったことで経営が維持できず、大衆薬部門からの撤退が続いている。
安易な発想での「売れるモノづくり」を目指す姿勢は製品がもたらす価値の勘違いにつながることもある。
最近の美白化粧品の問題も、本来のスキンケアのあり方から逸脱した発想があったと思う。

商品がもたらす「生活上の価値」を提供することが本分である商業を軽視し、モノ中心の発想でかつディスカウントを良しとする風潮は生活文化を豊かにはしないし、さらに専門店に彩られた個性的な街並みの形成につながらないと思う。

医薬品に話を戻すと、医薬品は特定の物質の性質に情報を合わせて製品とするもので、情報が大切となる。その情報のやりとりがあってはじめて製品となるので、ネット販売のように情報が一方通行的になるのは馴染まない。コンビニでの販売も然りである。電気製品とは異なりモノ自体では不完全な製品である医薬品の販売における、情報の提供とそのフィードバックが行われない状況に対して医薬品の学会等の専門家筋は反対しているのだが、その声は届かないでいる。
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by stylejapan | 2013-09-22 11:34 | Selfcareについて
残念な思考
適切な情報を無視する

不適切な情報に影響される

問題の中でも重要ではないが突出した部分に「過大な重み付け」を与える

過去の事象を全て予測可能であったかのように見る

個人の先入観に基づいて他者を観察し、自分に都合のいい情報だけを集めて、それにより自己の先入観を補強する

何らかの被害が予想される状況下にあっても、自分にとって都合の悪い情報を無視する

ヒントとして与えられた情報に引きずられてしまう

いったんある決断をおこなってしまうと、その後に得られた情報を決断した内容に有利に解釈する

新しい事実に直面したときに、それまで持っていた考えに固執してその考えを徐々にしか変化させられない

人間は日々、大小数多くの意思決定をしている。もちろん、その意思決定を下した時点ではその意思決定を合理的なそれと考えているはずである。しかしながら、その意思決定が合理的であるか否か、つまり、最善な意思決定であるか否かは、その人の心理状況によるところが多い。

イスラエル出身の心理学者エイモス・トベルスキーとアメリカ合衆国の心理学者・行動経済学者ダニエル・カーネマンの実験によって、上記のように人間の判断と意思決定が合理的選択理論とは異なった方法で行われていることが明らかに示された。
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by stylejapan | 2013-06-27 12:15 | Selfcareについて
人間は一本の葦である。
「人間は一本の葦であり、自然のうちでもっとも弱いものにすぎない。しかし、それは考える葦である」。

この言葉は、十七世紀のフランスの哲学者、思想家、数学者、自然哲学者、物理学者、キリスト教神学者であったブレーズ・パスカルの著書『パンセ』にある。「パンセ」は日本語で「思考」の意味。パスカルが生前に構想していた書物のための原稿やメモ書きの断片が、死後に整理されて出版されたものである。

自分の夢をかなえられない人に共通することは、自らで「考え抜かない」姿勢にあると思う。
表現方法はどうであれ、自分には解決方法が分からないからと正解を求めてくる人は「考えることをやめた」ということだ。本来は解決方法を知らないからこそ考え続けないといけないのに、困難だと感じたとたんに「考えることをやめる」。その繰り返しでは、その人の周囲では変化はおこらない。
上手く物事を運ぶ人は、課題に対して「何か良い方法はあるはず」と考えることを放棄しない。

「考えることを放棄する」ことの最大の問題点は、「無責任」な行為に及ぶことだろう。


ネットサイトをただひたすら見続けてしまう。

他人の批判はしても、自分では何も考えない。

ひとつの事実だけですぐに分かったつもりになる。

すぐに感情的になる。

内向きで封建的になる。

他人の言葉を鵜呑みにする。

自信が持てないで、頭の中が真っ白な状況が続く。

情報ばかりに目がいって、評論家タイプになるが、自分への答えは見出せない。

いつまでも同じところをグルグルと回っている。

理屈や枠組みにこだわるあまり、本質が見えない。

盲目的に現状にこだわり、将来が見えない。

「イケテル」状況に「おごって」次が考えられない。

・・・・・

このように自ら考えない状況を回避するには『想像力』を常に鍛える努力を怠らないことだと思う。
その上で、「考える葦」になることだ。
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by stylejapan | 2013-06-23 11:58 | Selfcareについて
好奇心
好奇心を持っているということは、精神的に健康であると定義づけられている。
中でも人間の一番の興味、好奇心の対象は、外ならぬ自分自身の肉体と心の変化であり、それが探究心、向上心にリンクしていく。
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by stylejapan | 2013-02-24 08:24 | Selfcareについて
いじめの社会病理
幸福度に関する分析によって、統計学的に、ストレスがない人はある人より幸福であるということが分かったが、現代社会はストレス社会とも言われるように、多くの人がストレスにさらされながら生活を送っている。今後の社会の在り方を検討するに当たっては、「ストレス」について考察することが重要である。

ストレスを感じる人の割合の推移を見ると、感じると回答した人(「強く感じる」、「やや強く感じる」の合計)の割合は、2003年以降5割前後で推移しており、ほぼ半数がストレスを感じながら生活をしていることが分かる。

2008年の内閣府の調査においても「あなたは日頃、ストレスを感じますか」と尋ねたところ、「ストレスを感じる」と回答した人(「とてもストレスを感じる」、「ややストレスを感じる」と回答した人の合計)が、57.5%と過半数を占めている。年齢層別に見ると、40代の69.1%を最高に、30代66.5%、20代64.1%、50代61.0%と続いており、10代でも52.0%が「ストレスを感じる」と回答している。また、「ストレスを感じる」と回答した人に対して、その理由を尋ねたところ、「収入や家計に関すること」(39.9%)、「仕事や勉強」(38.3%)、「職場や学校における人間関係」(34.4%)などが挙げられ、個人によって様々な要因が影響していることが分かる。

子どもの半数以上がストレスを感じるというのは憂慮すべき事態であるが、これに関連し、子どもの置かれている状況についての国際比較調査の結果を紹介しよう。先進24か国の15歳の生徒に対し、「自分が孤独であると感じるか」を尋ねたところ、「孤独を感じる」と回答した生徒の割合は、日本が24か国中で飛び抜けて多かった(日本29.8%)。

 この二つの調査結果から、国際的に見れば経済的には恵まれているものの、孤独とストレスにさいなまれている日本の子どもの姿が浮かび上がる。(「消費者市民社会に向けた生活者の課題」より)
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by stylejapan | 2012-07-13 08:32 | Selfcareについて
新しい薬局
おそらく、すべての業界においてタテ社会の弊害が存在し、消費者主権とはほど遠い消費者不在の状況が存続していたと思う。

木造住宅の推進による森林の活性化を訴えながらも、木造住宅の総工費に占める木材の金額が占める割合は驚くほど少ないことは世間には伝わっていない。

医薬品業界においてはセルフメディケーションの普及を長年PRしてきたが、実際のOTC薬(市販薬)の種類は驚くほど少ないことを伝えないできた。そして、OTC薬の売上はこの20~30年に渡って低迷している。健康に関しての意識は高まっているにもかかわらずだ。
さらに、医師法第17条に「医師以外のものが医業を行ってはならない」と書いてあることで、フィットネスクラブでは血圧測定が行われるのに薬局では血圧測定や体温チェックを行ってはいけないということが業界では常識とされてきたが、実際は血圧測定や体温チェック、聴診は医業には該当しない。

それぞれの業界内にも存在するタテ社会の弊害によって、ウチとソトとの意思疎通は欠いたままである。
古い業界であればあるほど、現実からかい離した常識がまかり通り、そこには消費者主権など毛頭思い至らない。そこに欠けているのは真の職業意識であり、「人間的な感情」の存在であるだろう。

今、地場産業の活性化のプロジェクトの中から新しい薬局を生み出そうとしている。それは消費者主権に時代にふさわしい薬局像を目指すものであり、医薬品の役割、薬剤師の役割の透明性を図ろうとする取り組みである。

*OTC薬:薬局内で薬剤師側から見て、カウンターの内側にある調剤室の医療用医薬品に対して、カウンターの外側でお客が触れることの出来る位置にある一般用医薬品をいう。Over the counter madicine の略。

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by stylejapan | 2012-07-01 06:43 | Selfcareについて
開かれた医療を目指して
「薬局」という名称は、調剤を主に行ういわゆる調剤薬局だけを指すものではない。調剤室を備えるなどの施設基準を満たし、薬局開設許可を受けていれば、ドラッグストアも薬局である。

薬局の役割には大きくはふたつある。
ひとつは、副作用を未然に防ぐこと。
ふたつ目は、自己治療(セルフメディケーション)のサポートである。

長年にわたって、薬局および開局薬剤師と生活者との間には高い垣根があると思う。
約20年前、当時の薬務局長は“調剤薬局”という名称の使用は、「薬局」が調剤を担っているということへの誤解につながる、また、病院の前での調剤薬局の乱立は“医薬分業”のイメージを間違ったものにするとの見解を出し続けていた。

副作用を未然に防ぐには、薬についての社会教育を浸透させなければならないが、例えばOTC薬(個人で買える医薬品)の薬効別分類数は一般の人々が想像するよりも驚くほど少ない。
さらに副作用の発現を未然に防ぐには、薬の重複、薬の飲み合わせ、疾病を含む体質との問題、食事との相互作用のチェックが欠かせないが、特に重複や飲み合わせのチェックのためには、服用する薬の「一元化管理」が基本的な考え方だ。
それゆえに、病院の門前薬局の存在は、一元化管理が徹底しないために“医薬分業”のイメージを間違ったものにするとの指摘につながっていた。

これらのことを誰が社会の中での一般常識として浸透させるのだろう。
薬に従事する人は、そろそろ物事の本質の打開に向けて腰を上げる時期ではないのだろうか。
自らの仕事に対する真の“想い”が無いのはさびしいことだと思う。
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by stylejapan | 2011-12-27 12:11 | Selfcareについて
コンビニ受信を控えよう
コンビニ受診とは、「病院が24時間開いているから、具合が悪いからといって、昼夜を問わず軽症で病院に駆け込む行為」のこと。
そのことで重篤な患者が手遅れになることだってあるし、医師を心身ともに疲弊させてしまうことにつながってしまう。
そもそも「自分の体は自分で守る」ことが基本である。そのためには、少しでも正しい医療知識をひとりひとりが身につけることが課題だ。
以前にも紹介した、兵庫県丹波市の市民グループ「県立柏原(かいばら)病院の小児科を守る会」は子育て中の20代、30代の女性たちが、廃科寸前だった小児科を救い、以前よりも充実した小児科医療体制を実現させたが、そのまでの道のりにおいては自分たちでセルフケアについて勉強した経緯がある。
彼女たちが呼びかけたスローガンは次の3つである。
1.コンビニ受信を控えよう
2.かかりつけ医を持とう
3.お医者さんに感謝の気持ちを持とう
医師を同じ人間であることを踏まえて、コミュニケーションを活発にしたことが互いの信頼関係につながり、病院自体の体制の充実につながった。

製薬会社や開局薬剤師もこのことから発想の転換を図っても良い時代になっているのではないだろうか。
それは市民ひとりひとりにきちんとした医療・医薬品の啓蒙をしながらのビジネスの探求ではないだろうか。
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by stylejapan | 2011-01-19 11:25 | Selfcareについて