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孤独な群衆
社会の伝統や慣習に従うことを行動の基準とする伝統志向型、自己の内的な確信や良心に従って行動する内部志向型に対して、周囲の他人やマス・メディアに登場する人や風潮を行動の基準または指針とするのが他人志向型である。

他人志向型の人たちは、自分の信念を貫くことよりも、他人とうまくやっていくこと、他人から受け入れられ認められることを求めるので、他人の意向に絶えず気を配り、それを的確にキャッチし、それに自分をあわせていこうとする。この意味で、他人志向型の人間の心理機構はレーダーに例えられる。
長いものに巻かれて、自らの意志を表現するよりも大樹への忠誠とへつらいという姿勢で由とする人もいれば、他者の視線を四六時中気にするような人もいる。

「孤独な群衆」を著したアメリカの社会学者デビッド・リースマンによると、大衆化社会では、自分自身の中に絶対的な羅針盤を保った独立独歩で生きる「内部指向型」人間は姿を消し、周囲の平均的な人々を手本とし、自らの行動をそれにあわせ精神的安定を得ようとする「他人指向型」人間が増加する。

個性と主体性を失い、孤立しながら群れ集まって生きる現代の人々を孤独な群衆とよび、仕事によって自己表現をするのではなくて、仕事を家計の質を得るための手段にすぎないと割り切って、自己表現の場を瑣末な消費生活に求めると述べている。








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by stylejapan | 2016-11-19 11:22 | 生活創造プロジェクト
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