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空間デザイン~朝倉摂

 普段から、モノを見たときに自分が記憶するんです。コンピューターみたいに、頭の中にいっぱい入っているわけですよ。たとえば、いま秋だから、曼珠沙華と言った時に、見ないで描けないとダメですよ。花弁がいくつあるか、なんてことも記憶してないと描けないわけです。あれは6つしかないからね。

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 普通の人が樹の絵を描くと、枝を左右にサッと描いて終わりだけど、樹は全部、螺旋形に枝がでてるでしょう。それによって、はじめて樹が立体感を持ってくる。そういうことを、わからないのはダメですね。全部覚えていないとダメなんですよ。

 大事なのは、記憶。記憶ということと、ものをみる目。我々の仕事には、それがとっても大事なの。

 私は昔から、毎朝、目が覚めたら、絵を描いていた人だから。自分の中に蓄積しているわけですよ。蓄積しようと思っていなくても、やっている間に蓄積しちゃうんだね。覚えたくないと思っても、覚えちゃう。

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 歴史を知るのも大事なこと。いまある自分や世界に、歴史がどう作用しているのかを現場に出かけて、習得する。

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 舞台芸術は挿絵のようなものです。演出家がいて主役がいて、それを引き立てるためのものですからね。それを十二分に表現するために、たとえば、チェーホフを初めてやった時には、すぐロシアに飛んでいくわけ。汽車に乗って行ったんですが、そうするとほら、地べたを歩くから、その土地のことが分かるわけですよ。テネシー・ウィリアムズをやる時には、ニューオリンズまで行ったしね。

一遍見てこないと。その中で自分が何を感じ、何を獲るか。何を自分の中に記憶できるかということなんです。

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by stylejapan | 2016-02-22 00:38 | 生活創造プロジェクト
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