ブログトップ
「第三の場所」は基本

スターバックスの実質的な生みの親であるハワード・シュルツ氏が考えたのが「第三の場所」である。顧客に売っているものは、コーヒーではなくて第三の場所だという。ここでいう第三の場所とは、職場でも家庭でもないという意味だ。

シュルツ氏が同社のCEOに就任した1987年当時のアメリカは、ハイテンション社会になっていた。そうしたなかでシュルツ氏は、周囲のプレッシャーから解き放たれるために、職場でも家庭でもない場所を欲する人が増えていることに気づく。そして、寛いだ雰囲気のなかでテンションを下げる場所を売ることが、コンセプトになったのだ。

そうした場所なら、少しコーヒー代が高くても多くの人が来てくれる。また、街角にある店で日常的な経験を売るので、習慣的に来店してくれる。つまり「第三の場所」というコンセプトを起点にして、顧客が対価を支払いたいと思う水準を上げて競争優位を確保し、長期的で安定した利益を得ていく戦略ストーリーを描いたわけである。(一橋大学大学院 国際企業戦略研究科教授 楠木 建






[PR]
by stylejapan | 2015-08-26 12:40 | 生活創造プロジェクト
<< selling 想いの強さ >>