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気分と空間づくり~店による町の活性化
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「気分」とは何かと問うてみると、意外に説明が出来にくいが実感はある。
日本の伝統医学では、「気」は体内をめぐるエネルギーとして、それが滞ると病に向かうとした。「分」は“もたらす”。「エネルギーをもたらす」ということだろうか。
そしてそれは精神の持ちかたが影響するとされている。

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気分はふだんの感情の動きとは異なり、人との出会いや何らかの状況に置かれたときに快、不快が生じてくる。つまり、自分をとりまくものと関係があるといえる。
そのことはショップの空間づくりにおいても大切なことである。

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店空間がその人にとっての気分を良くする場所となり、繰り返し帰郷したくなるような空間になるなら、そのことは店側からするとリピート客の獲得につながる。それからすると何が快くする環境であるかを考え、そのこと以上に何が不快感につながるかを深く考える必要がある。

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気分が良いときとは、どういう時だろうか。それが自らの内面と外側の何らかとが共鳴して生じるとすると、店空間においては店主の仕事に対する姿勢に「信頼感」を感じたり、その空間にいることで自分をリセットして未来への「希望」を何となくでも抱いたときに人は気分が良くなるのではないだろうか。

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「信頼感」を感じるためには、まず空間づくりに対する驚きとその後にくる親密感を必要とする。さらにはこの空間に居続けたいと思う、これが、空間的な「信頼」の条件になるだろう。さらにその信頼感が、未来に開かれて「希望」につながることで、われわれの気分に「快」が生じることになる。

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大量生産・大量消費時代の終焉とともに、「うわべだけ」の、「お仕着せ」の、「ありふれた」、「小手先」の、それらを伴った空間はもう沢山というのが、時代の気分である。
店をやる人はプロ意識を育みながら臨んで欲しい。お金を頂く以上その義務と責任はあるはずだ。

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「信頼」と「希望」をキーワードにして「気分」が「快」に転じる空間づくりが出来ればと良いと思う。

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われわれには「希望」が必要である。そしてそのような精神性に共鳴する人たちが集うことになれば、空間はさらにエネルギーの満ちたものになる。さらにそれが街の気分を良くすることに帰結すれば何よりである。
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by stylejapan | 2014-11-02 09:19 | 地域再生
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