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Commercial Science
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私たちは毎日、多種多様な商品を消費しています。それらは生産者が生産し、卸売業者や小売業者の手を経て、消費者である私たちのもとに届きます。このうちで卸売業者と小売業者による商品流通を商業と呼びます。また、そのような商業に従事する人や企業のことを商業者、または商人と呼びます。
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 商業はこのように私たちに身近な存在ですが、そこには商業学(commercial science)という学問領域が存在します。商品やサービスが生産者から流通業を通して消費者に行き渡るまでを守備範囲とし、加えて企業経営、中小企業の経営診断からマネジメントの一切までを扱う学問です。また、消費者行動論、配給論、市場論、経済学、流通経済学、経営学、流通論、小売理論、マーケティング論などの学問が関係します。
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 さらに店頭マーケティング論は、様々な法則に加えて美学や美意識を含めて構成されています。
店や陳列のセンスも問われるということです。男性にとっての商業は商品を入手することに重きが置かれますが、女性にとってはショッピングをすること自体が楽しいという側面があり、そのことは店頭観察によって、女性の買物行動への理解ができない男性の多いことが分かっています。
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 商業には常に誤解がつきまといます。例えば、「製造直販だから安い」という広告表現に出会うことがあります。「中間流通を省いたから安い」というのは、「従業員を減らしたから安い」と同じことを言っているのです。中間流通を省いても、流通全体で行う仕事量が減らない限り、コスト削減にはつながることはありません。これは、多くの人が陥りやすい商業に対する誤解事例として紹介されます。
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 また、小売業は商品について説明して売り込むという先入観がありますが、私たちが今まで購入したものを考えてみると、売り込まれた結果に購入した場合は少ないはずです。また商品の説明ばかりしていると、そのうちにお客が寄りつかなくなったりする事態になるかもしれません。
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 どの仕事であっても、そこに誇りが生まれるのが良い状況ですが、商業人の誇りがどこに生まれるのかと問われたときに、その答えが分かる人は少ないはずです。商業は、「モノを売る」ことだけの生業と思われがちですが、それだけでは仕事に対する誇りにつながりはしません。
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by stylejapan | 2014-10-15 08:27 | 地域再生
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