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再び思考の嵐
「人間は一本の葦であり、自然のうちでもっとも弱いものにすぎない。しかし、それは考える葦である」。

この言葉は、十七世紀のフランスの哲学者、思想家、数学者、自然哲学者、物理学者、キリスト教神学者であったブレーズ・パスカルの著書『パンセ』にある。「パンセ」とは日本語で「思考」の意味。
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自分の夢をかなえられない人に共通することは、自らで「考え抜かない」姿勢にあると思う。
表現方法はどうであれ、自分には解決方法が分からないからと正解を求めてくる人は「考えることをやめた」ということだ。本来は解決方法を知らないからこそ考え続けないといけないのに、困難だと感じたとたんに「考えることをやめる」。その繰り返しでは、その人の周囲では変化はおこらない。
上手く物事を運ぶ人は、課題に対して「何か良い方法はあるはず」と考えることを放棄しない。

「考えることを放棄する」ことの最大の問題点は、「無責任」な行為に及ぶことだろう。


ハンナ・アーレントの哲学のコンセプトは、「活動的な人生」。
この活動的な人生を脅かすものとして、次元の低い情報に振り回される大衆社会、消費することだけが文化と見なしていく風潮、社会とは何かを深く考えないこと、それぞれの仕事で人間として社会に何かを働きかけないこと、何かを考え出す基本が分からなくなっている状況を挙げている。

「人間の大切な資質である思考する能力を放棄すると、モラルまで判断不能となる。思考ができなくなると、平凡な人間が残虐行為に走る。〝思考の嵐”がもたらすのは、善悪を区別する能力であり、美醜を見分ける力。私が望むのは、考えることで人間が強くなること。危機的状況にあっても、考え抜くことで破滅に至らぬように」ハンナ・アーレント






by stylejapan | 2014-07-30 14:43 | 生活創造プロジェクト
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