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「目に見える成果」の落し穴
目標を適切に達成するためには、プロセスを踏んで、かつ複数の任務をバランスよく遂行しなければならない。
目に見える成果に偏って行けば、目標とは異なる方向に進んでしまうのは明らかである。
特に組織においての短期的成果を求める姿勢が陥りやすい問題点の1つは、目に見えやすい成果が往々にして、特定の個人の目先の利益と強く結び付いているため、それが時として本来の目標との対立を引き起こすことである。

前にも述べたことだが、短期的成果を優先する人は、よく「現実的」という言葉を使ったりする。目先の利益を追求することが、シビアで高度な判断が出来ていると思っているようだが、実際は逆である。
困難な長期の目標設定や研究開発に挑むことこそ、時代の流れに敏感で真にシビアで高度な「判断力」や社会から共感される「想い」が必要なのであって、短期的成果追求は比較的楽な方法論に過ぎない。その楽な方を選んで、困難な方を軽視するのは、考え方が幼稚である。
短期的成果を求める姿勢の最大の弊害は、問題の本質を不透明にすることだ。

短期的に取得できるノウハウは、他者も習得が容易である。本当に価値あることとは、技術力や文化の探究の積み重ねであって、さらには顧客とのコミュニケーション力を高めて根強いファンを獲得することであるはずだろう。長期戦略の土台の上に自社の短期戦略を載せる発想でなければ継続的な発展につながらない。

「利益の最大化のみを目的化する企業は、短期的視点からのみマネジメントされるようになる。その結果、企業がもつ富の増殖機能は破壊されないまでも、大きく傷つく。結局は業績が悪化していく。しかもかなり速く悪化していく。」(ドラッカー「ポスト資本主義社会」)
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by stylejapan | 2013-09-05 22:44 | 地場産業の活性化
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