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「タテ社会の人間関係」 中根千枝著 1967
日本社会の人間関係は、個人主義・契約精神の根づいた欧米とは、大きな相違をみせている。「場」を強調し「ウチ」「ソト」を強く意識する日本的社会構造にはどのような条件が考えられるか。「単一社会の理論」によりその本質をとらえロングセラーを続ける。

『〈ウチの者以外は人間にあらずの感〉「ウチ」「ヨソ」の意識が強く、この感覚が尖鋭化してくると、まるで「ウチ」の者以外は人間ではなくなってしまうと思われるほどの極端な人間関係のコントラストが、同じ社会にみられるようになる。知らない人だったら、つきとばして席を獲得したその同じ人が、親しい知人―特に職場で自分より上の人―に対しては、自分がどんなに疲れていても席を譲るといった滑稽なすがたがみられるのである。実際、日本人は仲間といっしょにグループでいるとき、他の人に対して実に冷たい態度をとる。』

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by stylejapan | 2012-06-25 11:26 | 生活創造プロジェクト
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