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感情的価値
ブランド構築において、「感情的価値」をどのように向上させるかが大きな課題である。
ブランドを印象づける価値の中で、機能的価値に対して情緒的価値の重要性が高まっている。「感情的価値」をいかに組み立て、いかに表現していくかが重要となる。

このことは、“機能や素材”のみ、“製品”のみにしかこだわる点が打ち出せない製造業や、“大量生産・大量販売”がいつまでも頭から抜けないでいる人たちにとって、一番弱い点だろう。

「無印良品」は、西友のPBブランドとしてスタートしたが、ブランドの軸にグラフィックデザイナーの田中一光氏の生活哲学があったことが、成功の大きな要因である。

その良品計画が、1983年にオープンさせた路面店第1号店の「無印良品青山」をリニューアルし、昨年の11月に「Found MUJI 青山」をオープンした。「Found MUJI 青山」では、これまでの無印良品の製品から一新し「Found MUJI」のアイテムのみを展開に特化した店舗である。

以下は、そのオープンに際してのメッセージである。新たな展開に向けて無印良品がブランドの「感情的価値」をいかに組み立てようとしているかを読み取ってほしい。

「無印良品青山店は1983年6月に無印良品の第1号店として開店し、30年近くにわたって多くの皆様に愛されてきました。この歴史的な店が、来たる11月11日、「Found MUJI 青山」として生まれ変わります。

Found MUJI って?

無印良品はもともと、ものをつくるというよりは、「探す、見つけ出す」という姿勢で生活を見つめてきました。永く、すたれることなく活かされてきた日用品を、世界中から探し出し、それを生活や文化、習慣の変化に合わせて少しだけ改良し、適正な価格で再生してきました。

2003年からは、この活動を「Found MUJI (見出されたMUJI)」と名付け、さらに世界の細部にまで入り込みながら、よいものを探す旅を始めました。

見出されたモノたちの中には、そのままの品質ではわたしたちの生活に入りにくいものもあります。それらを今の生活の品質基準に合わせて、作者と対話しながら改良し、無印良品のものとして仕立て直します。よいものを探す目を磨き、そのモノのエッセンスを残しつつ、それらを現代の生活に合わせてさらによくしていく。

その活動Found MUJIの起点が、青山に誕生します。

Found MUJIは、無印良品と皆様が一緒になって行う活動です。」


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by stylejapan | 2012-01-07 08:39 | 地場産業の活性化
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