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仕事における「社会性」
経済発展のみが正しいと捉える社会は、皆が自分をも見失うようになるかもしれない。

先日、茶農家の方が「能」の謡いを披露してくれたが、彼の地域では子供のころから能楽に親しむ風習があるとのこと。
「能」の中でも、そのルーツのひとつである田楽能はかつて農作業におけるBGMのような存在であったかもしれない。仕事の中に「能」のような芸術が共存してきた生活と比較すると、“経済”という尺度だけから何事も判断するのでは世の中は薄っぺらで味気の無いものになる。

過去から現在、そして未来へと、人は生きていく中で、できれば充実した人生を送りたいと皆が思ってはいるが、生活の“全体感”を見失った今の状況がそれぞれの心の不安定につながってはしないか。

現代人の一生は、人生80 年と長く、複雑であり、ダイナミックな変化に富んでいる。
行動的な人の中には、思いのままの人生を送ることのできる人もいるかもしれないが、多くの人は、情報化社会の進展があまりにも早いことから、得意絶頂な時、不運な時といった時の流れに翻弄されることになったりする。
行動的ではない人の中には、時代からの“取り残され感”が募り、社会の中での自分の存在感が見出せなくなり欲求不満につながったりする。
どちらの場合も社会が複雑性を増し安定を欠くために否が応でも転機がしばしば訪れることになる。
 
今の時代に、生と死の間を揺れ動く生身の人間たちが出会いを大切にし、互いの経験を分かちあいながら、お互いの人生を豊かに築いていくような発想でしか、皆が希望の持てる社会にならないのではと思う。

それぞれの仕事に意義を見い出し、それらを活性化させるには、仕事の「社会性」が欠かせないだろう。
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by stylejapan | 2011-11-15 08:20 | 生活創造プロジェクト
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