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「小売業=物販業」ではない
1970年に商店街の4割が繁盛している状態が、1985年にはわずか1割に落ち込んだのをきっかけに小売業を街の重要な構成要素として捉えなおすという視点が生まれる。そのことは小売業が消費者の必要なものを売るというだけの存在では無かったという認識の出発点となった。
それは消費者のより良く生きたいという欲望を喚起し、街に賑わいを生み出し、祭りや文化イベントなどを通じて住民相互の交流を図る存在としてである。小売業の本質は生活者が必要なものを販売することではあるが、このような地域の中での役割を欠いては、本来の小売業の姿ではない。実際上、そういった役割を担ってきたから、小売業の衰退化とともに街がさびれていく現実があるのではないだろうか。
消費者側にとっても単に商品を手に入れるだけでなく、脳にプログラミングされた狩猟本能を満足させることが出来る。そのためには利便性だけではなく、小売業そのものが山に分け入って、果実や生活を彩る何かを発見するような楽しさを与える存在でなければと思う。
by stylejapan | 2010-04-12 12:03 | 商店街の活性化
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