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正しいデザイン
正しいデザイン

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●はじめに
地方の活性化の問題は、それが地方のためだけでなく、小さな川から流れ込んだ水が大きな川を形成するかのごとく、日本社会全体にその影響が及ぶと考える。デザインとは、人の感性に働きかけて、いきいきと生きるためのモチベーションを与えるものであるが、そのためには、地方でいきいきと仕事をされている方たちの優れたモノづくりへの「ふるまい」が社会全体に良い影響を及ぼさせることが正しいデザインと言えるかもしれない。

何が創造的であることかは、現在から未来を見通すのではなくて、過去を紐解きながら、どこかの時点で掛け違えたボタンを探し出し掛け直す過程から、今に生きる私たちに新鮮なモノの見方や感じ方を与えることを発見することではないだろうか。

●作り手と使い手の垣根を取り払うデザイン
消費者、生活者に向けて、一方通行のコミュニケーションを図るのではなくて互いの意思や想いを交流させながら、そこから新たなモノづくりのモチベーションにつなげるような「共生」の意識がより大切になってくるだろう。ビジネスの面でも売上げの増大ではなくて顧客の増大を目指すことが目標になれば、作り手と使い手の垣根を取り払い、ありのままの想いを交流させることになると、デザインはシンプルなものになるはずである。

●大和茶プロジェクト
宇治茶のブレンドにされていた奈良県の煎茶が、実は品評会で上位入選をたびたび受賞するほどの実績があることは、県民でも知らなかった。茶農家の想いを伝えることができれば地域の人たちに自信や誇りをもたらしてくれるはずだ。日本には、「茶飲み友達」や「お茶を濁す」という言葉からも、お茶はコミュニケーションを促進する飲み物であるという原点に立ち戻り、ペットボトルで一時的には関心が高まった日本茶であるが、本来の煎茶の真髄を美味しい淹れ方とともに伝えていくことで大和茶のブランディングを図っていく。

●OTC薬プロジェクト
我が国の歴史的な木造建築のレベルの高さに驚嘆することはあるが、少なくとも1300年も続いた医学のことに触れられることは少ない。明治になり西洋医学に切り替えられて今に至るわけだが、医薬医療の閉鎖的社会の中で日本人が培ってきた医学は葬り去られてきたが、それを再登場させようとする試みだ。昔の我が国の医学では、病気の原因を心の持ち方やストレスにあるとする内因、感染にあるとする外因、生活習慣にあるとする内外因と規定してきたのが分かりやすい。ということは、感染症を除けば薬や健康になる食べ物の類が治療の根本には存在しないということが分かる。

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by stylejapan | 2009-09-01 02:04 | 生活創造プロジェクト
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